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2008年11月23日 (日)

『10年先を読む長期投資―暴落時こそ株を買え―(朝日新書 108)』澤上篤人著、朝日新聞出版

投資はリスクがあるから怖い、でも、そうは言ってはいられないんだよ―これから投資を始めようという人に対して、現状の日本経済、預貯金中心の財産作りのリスク、投資の考え方(長期投資の考え方)、を順序だててわかりやすく説明している。株で、短期で大きく儲けたいと色気を出してはダメ。長期投資で、ゆったりと構えていけば、投資をしたことがない人が思っているほど、”投資”はリスクが大きいものではない。もう一歩進んで、投資にお金を回していかないと、財産は目減りしてしまうリスクが高い、ということをわかって欲しい。また、正しい企業への長期投資は、自分の財産形成だけでなく、経済を、そして社会全体を回していく原動力にもなっていくと語っている。

「はじめに」より、
長期投資とは、5年先、10年先の世の中をイメージして、お金にゆったりと働いてもらう行動です。……
長期投資では、けっしてガツガツもうけようとはしません。のんびりと投資収益の積み上がりを待ちます。……
長期投資はシンプルでマイペースだといいました。実際に、われわれ長期投資家は経済指標やら相場動向、あるいは企業の業績見通しなどは、すべて無視します。その代わり、「将来にどんな社会を築いていきたいのか」をひたすら考えて、「それには、こういった方向で経済が拡大発展していけばよいのだろう」と思える経営努力を続けている企業を選び出し、そこに集中投資します。そう、将来の夢を実現させる方向へお金をどんどん投入していくのです。……
「やるべきことをやっておけば、リターンは後からついてくる」で、さっさと行動に移してしまうのが長期投資家です。……

目次
第1章 投資で暮らしを守る時代
第2章 長期投資は難しく考えない
第3章 長期投資を実践しよう―株式投資の巻
第4章 長期投資を実践しよう―投資信託の巻
第5章 長期投資の先に広がる世界

第1章で、成熟経済に移行した日本では、銀行や ゆうちょ の預貯金で利殖を考える時代ではなくなった。投資にリスクはないとはいえないが(当然リスクもあるが)、成熟経済が進むと、低金利の預貯金だけにおいておくのはかえってリスクである。また、高度成長時代では定期預金で年7%の金利に預けておけば利殖できたが、株式であればそれ以上の財産作りができた(例えば年平均13%)。預貯金中心から、もう少し投資お金を振り向けていこう。

第2章では、長期投資について。長期投資は、目先の相場や景気動向は無視、でも景気の「大きなうねり」を先取りしようとするものであるという。この、景気のうねりを先取りして、その波にうまく乗るように株式投資をするためには、不況の最中に安値に放置されている株式を買い込むだけ。

長期投資は企業の利益成長を重視する。社会や経済の成長発展にプラスになる経営をつづけ、人々の「より豊かに生活したい」というニーズに積極的に応える経営姿勢でがんばっている企業は必ず利益が積み上がってくるので、そういう会社の株を、不況の最中に応援しようという心意気で買うのが、長期投資家。

長期投資家は、玉石混交で買うのではなく、「もともと価値があり、将来もっと価値が高まるであろう」と思える企業の株しか買わない。また、「価値あるものを安く買っておく。いずれ市場がその価値を評価しに来るまでのんびり待つだけ」としか考えない。

第3章では、株式で長期投資を始めるときについて。まずは、次の4ステップで;
(1)5年先、10年先に社会はどんなものを必要としているだろうか、それを供給しようとしていて、ずっと応援したい企業はどこか、を徹底的に考えて選び出しておく。
(2)その選び出した企業の株式を、暴落相場のときなどに思い切り買う。
(3)買った後は、のんびり5年、10年と待つ。
(4)景気が上昇段階に入って、株価が上がってきたら、保有株の一部を売る。
((4)で得た現金を元に、(1)のステップから再び長期投資を実践する。この流れでリズムよく投資をしていけば、いつしか長期の財産作りにつながる)

第4章では、投資信託で長期投資をする場合について。投信(投資信託)で長期投資を実践するなら、手数料コストが安いのはもちろんのこと、そんなにすごい運用実績でなくても、安定度が高くて、しっかり運用してくれる長期保有型の投信を選ぶこと。大事なポイントは、投信に託した自分のお金が、第2章で述べたような長期投資の考えに従って運用されるかどうか、という点なので、長期投資家として投信を始めたいと思えば、「将来の社会や経済をよくしたい」という思いをお互いに共有できるような長期保有型の投信を見つけること。

具体的には、次の5ステップで;
(1)10万円ほど資金を用意する
(2)新聞やインターネットなどで投信をいくつかチェックして、販売手数料の高い投信は候補からはずす。
(3)投資の条件として運用期間を限定していたり、継続投資ができなかったりする投信もはずす。
(4)運用している純資産額が安定的に増えている投信を中心にチェックして、そのなかから「これは」と思うものを1万円ずつ、10本ほど個別に購入してみる。
(5)そのなかで、長期投資を基本的な運用方針据え、真に投資家顧客の財産作りをお手伝いしようと言う姿勢のところが見つかれば、継続投資していく。
(巨大で有名なファンドを選べばいいというわけではなく、(1)~(5)を参考に長期投資の考え方に合う、どっしりした構えの投信を選ぶ。例えば、さわかみファンド、ありがとうファンド、...)

第5章では、長期投資の先について語られている。自分のお金を長期の運用の流れに乗せてある程度の財産作りが見えてくると」、底から先の人生に対する安心感のようなものが感じられるようになる。そして、自分はもう生涯にわたって、お金に関する不安から開放されたのだという意識を持てるようになる。このような状態を「ファイナンシャル・インディペンデンス」(経済的自立)という。そして、そこまで達成した人たちは、ほどなく、社会還元の行動を始めるもの。私たちも、そこまで行ってしまいたいものです。

これからは、長期投資家が「民間版の景気対策」という役割を担うようにならなければならない。もう国になにもかもを任せておける時代ではない。預貯金の丸投げ無責任とは違い、”投資”という手段で、自分のお金を自分の意思と判断で、自分の夢や価値観に沿った方向に投入していくことができる。「なんのために」「どんなところへ」自分のお金を使うかが常に問われる。ここのところが大事。

1冊読み通して、なんか投資をやっていけそうだな、少しわかった気もするな、という感想を持った。一方で、日本株については、澤上さんのような考えでよいのかもしれないが、日本株に集中でいいのか、というのは少し頭にひっかかるところではある。でも、長期投資の全体について、わかりやすい1冊だと思います。

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コメント

haruさん、おはようございます!

私もharuさんと同じです。
投資は長期的な運用が大切だと思っています。ただ、日本株中心という事だとちょっと「?」と思ったりします。

国内と海外、株式と債券、など分散投資を推奨している本も多いですし、
実際、自分が保有している金融資産の値動きを見ても
分散させている効果も感じているので。

リスクヘッジをどう考えるか、という問題なのでしょう。

でも全体としては、賛同できる内容のような気がします。
機会があれば、読んでみますね。

ありがとうございました。

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